イレギュラー?な整備もさせていただきました。写真のドライブは整備後の状態です。何の変哲もないVOLVO SXドライブです。この後に整備前の写真を載せています。お食事中の方は、ご覧になることを控えるようお勧めします・・・。
先ほどのドライブの上架直後の状態です。完全に埋もれていました。わずかに上部が見えるのみです。ここまでの状態は久しぶりに見ました。何とも形容しがたいのですが、自然の逞しさを感じずにはいられません。
電蝕が心配でしたが、予想よりは軽症でした。ただ、デュオプロ(2個1セットのプロペラです)のうち1つは無残な状態でした。もう1つは形をとどめていますが、使用に耐えられる状態ではありませんでした。
機関室への海水漏れも確認できました。オーナー様はご覚悟いただいていたようで、費用は掛かってしまいましたが、部品交換を含め必要な整備をし、無事、復活しました。係留保管のドライブ船の管理には十分お気を付けください。
別の船のエンジンです。ヘッドカバーを開けて、シクネスゲージを入れてすき間を測っています。OHVですので、カムシャフトは見えません。ロッカーアームが12個並んでいます。これから、ロッカーアームとバルブのすき間の調整をしていきます。詳しくは「タペット調整」で検索してみてください。めったにない仕事ですが、このようなことをすることもあります。
シクネスゲージという測定器具で100分の1ミリ単位で測定ながら、アジャストスクリューを微妙に締めたり緩めたりしながら、調整していきます。このエンジンの場合、すき間は吸気0.35mm、排気0.50mmが規定値です。すき間はゲージの抜き差しの際の抵抗具合で見極めます。6気筒で吸気排気各1バルブのエンジンを2台、計24ヶ所のすき間を調整します。繊細な作業でオペのようです。「わたし、失敗しないので」。大変失礼しました。