水没してしまった船外機の修理のご依頼が時々あります。クランプの締め付け不足による脱落や、荒天で半沈など、理由は様々です。
ご依頼があった船外機、さっそくばらすと一見、何ともなさそうですが・・・
やはり水が入ってしまっています。茶色い液体がエンジンオイル、混ざっている黄色っぽいのが水です。
水没してしまったエンジンは、各所に水が回っているため、オーバーホールが必要になります。シリンダブロックは、シリンダ壁に腐食が見られましたが、ホーニングして再使用。
シリンダヘッド(燃焼室部分)です。今回はやむを得ない事情で引き上げから少し時間がたったため、入った海水が乾いてしまったようです。清掃したところ、幸い、見た目ほどは腐食はしていなかったため、こちらも再使用です(バルブは取り替えます)。
スタータやスロットルボディをはじめとした補器類も整備し、無事、エンジン始動。一安心です。
万が一、水没してしまった場合は、可能な限り早くご相談くださいませ。早ければ早いほど、エンジンへのダメージ、そしてお客様の財布へのダメージも少なく済みます。
こちらは、別のエンジンです。
クランク、コンロッドは再使用できそうですが、ピストンは交換です。
先ほどのエンジンでは写真を撮りそこなってしまったのですが、当然、カムを含むヘッドもばらします。
スタータもばらします。現在、修理進行中です。